戦争を忘れないために 長崎の記憶を語り継ぐオススメ本3選

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第二次世界大戦のさなか 太平洋戦争 末期に広島についで、原爆の投下地となった 長崎

終戦から幾ら月日が経っても今なお、その後遺症に苦しむ人々は少なくありません。

直接被曝をした人だけではなく、被爆二世、被爆三世と呼ばれる人々もいわれのない差別を受けることも。

戦争は、けして遠い昔話ではないのです。

長崎の人々が受けた苦しみを風化させないために、またこれからの長崎が幸せで満ちた土地になるように、戦争についてもう一度考え直すことが必要なのかもしれません。

たまたまその時代に生まれ、たまたまその土地に住んでいた人々が巻き込まれた戦争。

もし時代が違えば私たちも同じ境遇にいたかもしれない。

決して他人事では無いのが戦争です。

今回は、戦争中の長崎、または戦後の長崎を舞台にした本や漫画を3冊ご紹介いたします。


戦争を忘れないために 長崎の記憶を語り継ぐオススメ本3選

ペコロスの母に会いに行く」 


ペコロスの母に会いに行く

岡野雄一/作 西日本新聞社 

「ハゲちゃびん」は、頭髪が寂しくなっている人を指すちょっと可愛らしい言葉。そんなハゲちゃびんになってしまった62歳の無名の漫画家が、認知症の母親の介護の為に長崎へUターン。

施設で暮らす母は、すっかり毛が薄くなった息子のことが分かったり分からなかったり…。

それでも、息子は何度でもお母さんの元を訪れます。

認知症になった母が見せる「人生の重荷をすっかり下ろした顔」は、ボケることは悪いことばかりじゃないんだと思わせてくれます。

そんなお母さんは戦争を生きぬいた世代、長崎での悲しい思い出は認知症を患った今でも記憶の中からは消えることはありません。

大人になれなかった我が子をあやしながら、戦争の記憶をよみがえらせる姿には言葉が詰まってしまう事でしょう。

くすりと笑えて、しんみりしてしまう、急いで読むには勿体無いそんな素敵な1冊です。


ナガサキの命 伝えたい、原爆のこと


ナガサキの命 伝えたい、原爆のこと (角川つばさ文庫)

吉永小百合/編集 角川つばさ文庫 

『1945年8月9日、それはとても静かな、夏の日でした。せみの声しか聞こえません。―ピカッグォーッ!とつぜん投下された一発の原子爆弾によって、長崎の町は一瞬で廃墟となりました。そしてたくさんの命が炎に焼かれました。3歳の茅乃が体験したこのお話は、すべて「本当にあったこと」…』

小学生からでも読める、あの日の長崎で起こったことが詰まった1冊。

たった3歳で被爆し、家族を亡くした筒井茅乃さんの体験談「娘よ、ここが長崎です」の他に原爆詩6編、手記2編を収録した1冊。

長崎で当たり前のように暮らしていた人々を巻き込んで、その命を一瞬にして奪い去った原爆。

今では美しく整備された長崎の街が、一瞬にして廃墟となった8月9日についてのお話が小学生でも読めるように描かれています。

すごく昔に起こったお話ではなく、もしかしたらいつか自分達にも降りかかってしまうかもしれない恐ろしいことと思えるように、ぜひ子ども達にも読んでほしい1冊です。


被爆者 60年目のことば


被爆者―60年目のことば (シリーズ・自然 いのち ひと)

会田法行/写真・文 ポプラ社

戦争は今から72年も前(2016年現在)に終わったことではありますが、その時代から生きてきた人には恐らく「昔」とはとても言えないものでしょう。

この本は、広島・長崎で被爆した人々にインタビューを行い、その生活や姿を写真に収めたもの。

原爆によって受けた傷は今でこそ大きく目立つものではなくなり、癒えたようにも見えますが、それでも彼らが失ったものはいつまでも癒えてしまうことはありません。

被爆前の自分の写真を見ながら「この頃はとってもモテたのよ」と微笑むおばあちゃんの顔は穏やかで、今でもとても美しく見えますが、被曝によって顔に負った火傷が彼女に与えた苦しみはどれほどであったか、私達には想像することしか出来ないのです。

それでも、彼らが語ってくれるからこそ、当時を知らない私達もあの過ちを繰り返してはならない、彼らが受けた苦しみを忘れてはならないと誓う事が出来るのです。

ページをめくるごとに映し出される表情は皆穏やかですが、その笑顔が優しげであればある程読む人の心を打つ1冊でもあるのです。

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