妊娠すると、ほとんどの妊婦が経験するつわり。
中でも『重症妊娠悪阻』という状態になると、酷い場合は入院加療が必要なケースもあります。
普通のつわりと重症妊娠悪阻の違いや、その対応策、周囲への理解の求め方などについて見ていきましょう。
目次
重症妊娠悪阻ってどんな状態?
・つわりのメカニズム
つわりが起きるメカニズムは、現代の医学をもってしても、まだ完全には解明されていません。妊娠によるホルモンバランスの崩れ・ストレス・胎児を体が異物と認識するためなど、諸説様々です。
つわりが始まる時期や終わる時期は人によってバラバラですが、一般的には妊娠4週頃から始まり、10~12週頃にはおさまるとされています。ただしこれはあくまでも平均値の話で、つわりがほとんどない人もいれば、出産するまでつわりが続く人もいます。
・普通の『つわり』と『重症妊娠悪阻』の違い
つわりになると、吐き気や嘔吐・頭痛・体のだるさ・唾液過多・傾眠傾向など、さまざまな症状が起こります。
どのような症状が現れるかには個人差があり、症状の強さも、少し調子が悪い程度の人から、寝込んでしまう人まで、それぞれに異なります。
とはいえ、大半の人は、その時々に食べられるものを食べたり飲んだりしてつわり期間を乗り越えられるものですが、中には食べ物や飲み物をまったく受け付けなくなってしまうケースもあります。
そのような状態を重症妊娠悪阻と呼びます。
重症妊娠悪阻になると、体重の著しい減少や脱水症状などが起きるため、点滴を行います。
水分やブドウ糖、ビタミン類などを点滴しても状態が改善しない場合は、体調が落ち着くまで入院することもあります。
つわりの症状があまりにも重い時には、重症妊娠悪阻を疑う必要があるでしょう。
重症妊娠悪阻の対応策
では、重症妊娠悪阻になってしまったら、どうすれば良いのでしょう。
以下に主な対応策をご紹介しますので、いざという時の参考にしてみてください。
・かかりつけ医に相談する
日常生活に支障をきたすほどつわりの症状が重い場合は、かかりつけ医に相談してみましょう。
医師や助産師が点滴等のしかるべき対応策を教えてくれます。
『つわりは病気じゃないから』と我慢をする人も多いですが、辛い症状があることは事実なので、遠慮せずに相談することをお勧めします。
・家事や育児は夫と分担する
つわり中、特に重症妊娠悪阻ともなると、普段通りに家事や育児をこなすのは不可能です。
すべて一人で抱え込まずに、できるだけ夫と分担してこなすようにしましょう。
つわりは母体を安静にさせるために起きるという説もあるくらい、妊娠初期はママにとっても赤ちゃんにとっても大切な時期です。
その時期に無理をしてしまうと、さらにつわりが重くなったり、切迫流産になったりするリスクもあります。
赤ちゃんは夫婦二人で育てるものです。
夫ができることは、どんどん夫にやってもらいましょう。
そうすることが育メンを育てることにもつながるかもしれません。
・頼れるものは何でも頼る
家族やかかりつけ医、助産師はもちろんのこと、市などが提供しているサポートサービスなど、頼れるものは何でも頼りましょう。
特に、上の子がいるのに重症妊娠悪阻になってしまうと、育児がままならなくなってしまう場合があります。
そんな時は、一時預かりサービスやファミリーサポートなどのサービスを頼るのもひとつの手です。
いざという時すぐに利用できるように、日ごろからしっかりと情報収集をしておくことが大切です。
まとめ
普通のつわりとは違う!?妊娠初期の重症妊娠悪阻とは?
重症妊娠悪阻ってどんな状態?
重症妊娠悪阻ってどんな状態?
重症妊娠悪阻の対応策