母乳だけで育てる完全母乳のメリットとデメリットとは

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おっぱいに手を添えて満足そうに母乳を飲む赤ちゃん。

世の中で一番平和で幸せな光景かもしれませんね。

でもいつもそんなに順調に授乳ができるとは限りません。

ヒトは哺乳類なので、赤ちゃんを母親のお乳で育てるのが自然ですが、様々な事情で 母乳だけ では育てられない場合もあります。

また、出産までの大変さや痛さはよく知られていますが、意外な盲点が母乳とおっぱいのトラブルです。

知識や周りの理解がないばかりに母乳を諦めてしまうママも少なくありません。

母乳のことをよく知って、赤ちゃんにもママにも優しい育児ができたらいいですね。


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母乳だけで育てる完全母乳のメリットとデメリットとは

母乳が出る仕組み

産んだらすぐに溢れるように母乳が出ると思ってはいませんか?

母乳を作るには欠かせないプロラクチンというホルモンは、赤ちゃんが乳首に吸い付くことで働きが活性化します。

そして赤ちゃんに吸ってもらうことで「愛情ホルモン」のオキシトシンが分泌され、母乳が乳頭へと押し出されます。

乳管が詰まっていたり、乳口が塞がっていたりすると母乳は上手く射出してくれません。

乳首が切れたりしこりができたり、ちゃんと乳口が開くまでは「産むより痛い」と思うこともあるかもしれません。

傷口が痛かったりしこりが赤く腫れたり、母乳の分泌がよくないようなら助産師や母乳外来、訪問保健師の助けを借りるのもいいかもしれません。

赤ちゃんがゴクゴクと喉を鳴らして母乳を飲めるようになるまで数日から数週間はかかりますが、出ないからとあきらめないで何度も赤ちゃんに吸わせ続けるのがコツです。

体質的に乳腺が発達せずどうしても母乳が出ない人はそんなに多くはないのです。


母乳がいいといわれる理由

哺乳類はその母親の乳で子どもを育てるのが特徴です。

アザラシのように寒い地方で暮らす生き物は皮下脂肪を蓄えるため高カロリーの母乳が必要ですし体もすぐに大きくなります。

一方ヒトは脳の発達に必要な成分を含んだ母乳を長い期間かけて取り続ける必要があります。

母乳はその生物が成長するのにもっともふさわしい食べ物なのです。

驚くべきことに、母乳は赤ちゃんの成長や時間とともに成分を変化させていきます。

黄色っぽくトロリとした初乳には分泌型免疫グロプリンA(SIgA)がたくさん含まれていて、免疫のない赤ちゃんを病原菌から守ります。

ミルクは十分すぎるほどの栄養素を含んでいますが、SIgAは含まれていません。初乳には脂肪も多く、ほんの少ししか飲めなくても大丈夫なように高カロリーです。

順調に母乳が作られるようになると脂肪は減り、代わりにその時々に必要なビタミンやミネラルがバランスよく含まれたサラサラとした成乳へと変わります。

繰り返し母乳を飲ませることで赤ちゃんとママの間で母乳を通しての情報交換ができるようになり、赤ちゃんの吸う力や飲む量、月齢、飲む時間に合わせて自然とその子にふさわしい成分バランスの母乳が作られるのです。

同じメーカーのミルクは誰がいつ作っても成分は均一ですが、母乳はママとその子だけのオーダーメードです。

乳幼児突然死症候群のほか、成人してからの肥満リスクや成人病リスクも母乳栄養のほうが低いといわれています。

また、母乳を与えることでスキンシップの時間が増え、精神的な安定が得られます。

母乳の栄養の半分は心の栄養なのです。さらに、母乳押し出すオキシトシンは子宮の収縮を促す作用があるので産後のママの体の回復が早くなります。

母乳はエネルギーや水分をたくさん消費しますから自然にダイエットもできます。


母乳育児のメリット

母乳が優れた栄養源であることは周知の事実ですが、ミルクの品質も飛躍的に良くなっているので、何が何でも母乳でなくてはならないというわけではありません。

また、ミルク育児でもスキンシップをとることは十分にできます。

では、完全母乳のメリットとは何でしょうか。

  1. 赤ちゃんを待たせない 哺乳瓶の消毒やミルクの調合、温度管理の手間がいりません。いつでもどこでも赤ちゃんが欲しがったらすぐに授乳することができます。
  2. 成長に合わせて成分自動調整 手を加えなくても必要な栄養が必要なときに必要なだけ分泌されます。常に新鮮で便利で安心です。
  3. 飲み残し、不足の心配がない 赤ちゃんが欲しいだけ自分で調節するので飲み残しを捨てたり、足りなくて慌てて作ったりといった手間がありません。
  4. お出かけの荷物が少ない ミルクセット一式は結構な荷物ですし衛生管理も気を使います。母乳なら手ぶらでOKです。
  5. 経済的 母乳ならミルク代も、哺乳瓶やヌーク、消毒セットも必要ありません。
  6. ゴミが出ない
  7. ママの体形が元に戻るのが早い 授乳は重労働ですし、母乳にエネルギーをとられるので消費カロリーも普段よりすっと多くなります。何もしなくても痩せたというママも多いです。

完全母乳のデメリット

赤ちゃんにはいいことずくめの完全母乳ですが、デメリットもあります。

  1. 赤ちゃんと長時間離れられない 完全母乳にこだわるならフルタイムの職場復帰は難しいです。3時間もすると乳房はパンパンに張ってしまいます。人に預けての外出もなかなかできません。
  2. 寝不足と疲労 授乳を代わってもらえないのでママの負担が大きいです。夜は何度も授乳に起きなくてはなりません。母乳の赤ちゃんは夜中の授乳の回数も多い傾向にあります。
  3. 授乳以外の家事に時間がとれない 母乳による授乳は1回30分~1時間が目安ですが、消化が良いので頻繁に欲しがります。赤ちゃんを抱いて幸せな時間ですが、家事はおおむね滞ります。
  4. 足りないんじゃないかという不安 赤ちゃんが泣くたびに周りから「足りないんじゃない?」「どうしてミルクにしないの?」と言われることも多く、ストレスになります。このストレスから本当に出なくなってしまうことも少なくありません。

完母 混合 人工

母乳には脂肪の消化を助けるリパーゼという酵素が含まれています。

ほとんどのミルクには含まれておらず、含んでいたとしてもわずかです。

そのため母乳は消化が良く、頻繁に授乳する必要があります。

頻繁に授乳することでスキンシップの機会が増え、親子のコミュニケーションがよくなるとされる一方で、授乳による疲労とストレスで育児がおざなりになったり、ママの肉体的、精神的疲労が深刻になったりするケースも少なくありません。

目も合わせず、語りかけもせず、ただおっぱいを吸わせているだけの母乳育児と、しっかりと胸に抱いて優しくあやしながらのミルク育児とどちらが健全だと思いますか?

ミルクは腹持ちがよいので母乳に比べて授乳回数が少なく、夜中の授乳が必要ない子が多いのです。夜にまとめて眠れないとどうしても辛いという人もいるでしょう。

完全母乳にこだわって昼も夜もぼんやりしているくらいなら、夜だけはミルクにして昼間は元気に赤ちゃんと関わってあげるほうが赤ちゃんも幸せです。

体質だったり、健康上の理由だったり、いろいろな事情で全く母乳を与えられない場合もあります

野生動物ならそのまま生命の危機にさらされますが、幸いなことに人類には文明があります。

赤ちゃんの命を繋ぐためにミルクを与えることに後ろめたい思いをする必要はどこにもありません。母乳育児はヒトとして確かに理想的です。

でも、母乳だからいい、ミルクだからダメということではなく、愛情を込めた育児が無理なくできることが一番大切なのです。

それぞれの性格や生活スタイル、環境にあった方法こそが最善です。

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